太陽光発電所の定期点検

みなさん、こんにちは編集部のいしかわです。
今回のテーマは「太陽光発電所の定期点検」についてです。

※本ブログは、自然電力株式会社が提供するオウンドメディア「HATCH」に掲載(2022年6月6日)された記事を転載しています。

発電所のポテンシャルを維持し続けるため、2017年に施工された「改正FIT法(電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法)」により、出力が50kW以上の太陽電池発電設備は点検が義務づけられました。

では一体、何をどう点検しているのか、気になりませんか?

ということで、今回は自然電力グループが保守・運営する新潟県胎内市の太陽光発電所で行われた2年に一回行われる点検の様子を一緒に見ていきましょう。
まず、電気的な点検として、パワーコンディショナー(以下、PCS)の点検を行います。

この箱、発電所でよく見ますよね!これがパワーコンディショナーです

基本的には、各メーカーが推奨している点検項目があり、それに沿って点検をしていきますが、簡単に以下のような点検を行います。
①ヒューズに異常がないか目視で確認
②ボルトの接続部が緩んだりしていないか点検
③ファンの動作確認

ヒューズやボルトを点検している様子

あと、扉のところにあるゴムパッキンも要チェック!
中に雨などの水分が入らないためのものですが、これに亀裂があるとその役割を果たせなくなってしまうため、実はこの確認作業も重要なポイントです。


ゴムパッキンも目視で点検します

これで終わりではなく・・・次はヒーターの確認作業です。
PCSの要である半導体組織は水分に弱いので、ヒーターで湿度を下げられるようになっています。


放射温度計でヒーターの温度を測定します

そして最後は・・・なんと!
PCSの上下に付いているフィルタを掃除します。フィルタ自体を水洗いし、フィルタを外した部分の汚れを取り除きます。


フィルタが汚いと冷却能力が落ち、電気の変換効率が落ちるためキレイにしておくことは大事!

ここまで、電気的な点検の様子をみてきましたが、その他にもパネルに破損がないか、電子機器や設備のボルトは緩んでいないかなど、点検事項は20〜30項目にも及びます。
発電所の規模に応じて変動しますが、この点検作業を1~3日かけて行っていきます。
細かなトラブルで発電効率がわずかに落ちただけでも、1日数万円の損失が出ることがあります。ケーブルの断線やボルトの緩みなどのトラブルは導入5年目辺りから増え始める傾向もあるため、定期点検だけでなく、日々のメンテナンスも大切ですね。

当社が提供するO&Mサービスでは、標準サービスとして定期点検を実施しておりますが、その他のO&Mサービスメニューについてはこちらをご覧ください。

次回以降も、発電所の保守/点検で何が行われているのか、現場の様子をお届けしていきたいと思います。
なお、冒頭にご紹介した引用元の本編では、インタビュー形式で実際の点検の様子や太陽電池の構成単位などについても分かりやすく記載されていますので、ぜひこちらも読んでみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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